平成25年度「第28回 豊の国木造建築賞・奨励賞」受賞・大分県日出町/H.M様邸

威風堂々とした落ち着きと、洒落た手作りの素材が家族を包む、別府湾一望の平屋+ロフト。

別府湾が一望できる日出町鷹匠町。日出城跡に建つ暘谷城趾や城下町の風情を残す町並みで、若いご夫婦が将来を見すえた家づくりを目指しました。

リビングと全居室を南向きの配置で採光・採風を効率良く取り入れ、夏は自然の風通しが良く、冬は高効率蓄熱暖房で心地良く健康的に過ごすための工夫としています。

また、高性能断熱材と遮熱ガラスによる、なるべくエアコンに頼らない快適性と、さらに太陽光発電システムなどを採用することで、これからの国の指針となる「ゼロエネルギー住宅」を目指しました。これにより、長期的に電気代が削減でき、環境への配慮とランニングコスト削減を実現しています。

景観への配慮としては、若いご夫婦でありながら、近隣城下町の景観に馴染むことを考慮し、住宅の形状や和瓦、塗り壁、軒の羽目板などの伝統的要素を活かした外観を積極的に採用しました。

バリアフリーへの対応としては、洗面・トイレ・手洗い等でそれぞれの広さと高さを計算し、将来の高齢者(車椅子・介護)対応としています。

こうした機能的で実質的な工夫を凝らしながらも「木造住宅を快適に楽しむ」ことの提案を、床、建具、キッチン、収納家具や構造梁現しなどで表現しています。

また「大分県の木材」を柱や梁などの構造に取り入れることで、地産地消を汲んだ、大分県の自然(土地・気候)や素材(木材)を四季を通じて感じることの出来る住宅です。